JAあいち豊田水田農業推進協議会
豊田市地図地域の概要

 JAあいち豊田水田農業推進協議会(以下「協議会」という)の管轄する地域は、豊田市及びみよし市の2行政区域である。豊田市は愛知県北部(西三河地方)に位置し、みよし市は愛知県のほぼ中央に位置し豊田市と隣接している。矢作川が西部を南北に流れている。
 豊田市は、東は北設楽郡設楽町及び新城市に、北東は長野県下伊那郡根羽村に、西は瀬戸市、愛知郡長久手町、日進市、みよし市、刈谷市、知立市に、北は岐阜県恵那市、瑞浪市、土岐市に、南は岡崎市、安城市に接している。みよし市は、北、東、南は豊田市に、西は日進市、愛知郡東郷町、刈谷市に接している。
 面積は豊田市が918.47ku(愛知県内随一の面積)、みよし市が32.11kuの合計950.58ku、人口(平成22年11月1日現在推計値)は、豊田市424.5千人、みよし市60.3千人、合計484.8千人である。
 気候はみよし市と豊田市の平野部は内陸特有の気候で、夏は蒸し暑く真夏日(最高気温が30℃以上の日)が年間70日前後あり、冬は北西の季節風が吹き、-5℃前後まで冷え込む日が年数回あり、雪は少なく晴天で乾燥した日が多い。一方、山間部は平野部に比べ夏は涼しく過ごし易いが、冬は厳しく面の木峠(標高1,200m)では、時期によっては樹氷ができることがある。
乾田直播の作業(JAあいち豊田提供) 管内は、大きく平坦部と中山間部に分けることができ、南西部を中心とした平坦地には肥沃な沖積層地帯が広がり水田農業が盛んで、主力は水稲と生産調整作物としての麦、大豆である。麦の団地化とブロックローテーションが早くから導入され担い手への土地利用集積も進められている。また、土地の有効利用のため麦のあとに大豆の作付が進められている。
 北部中山間地域へと続く丘陵地帯では、桃、梨、柿等の果樹や野菜などの栽培と水稲栽培が混在している。また、管内のほぼ三分の二を占める北部から東部にかけての中山間地域は、200mから600mの標高があり、平坦地や谷間に水田が点在し、耕地条件に恵まれない中、水稲栽培のほか、花き、自然薯、ソバなどの栽培を行い、水田の持つ多面的機能を活かしながら農業生産や農地保全に努めている。
 協議会管内の農家戸数は約10,000戸(豊田市;約9,000戸、みよし市;約1,000戸)、水田面積4,628ha、1戸当たり平均水田面積約0.5ha、平成21年度の水稲作付面積(上限)は3,067ha、生産調整配分面積1,561ha(転作率:33.7%)に対し、水稲作付面積2,765ha、生産調整1,863ha(転作達成率:119%)である。管内の農業生産は米、果樹(桃、梨、)麦・大豆、花きが主体で、その生産額比率は、米63%、果樹(桃、梨)22%、花き11%、麦・大豆4%である。
 農家の専業・兼業比率については、専業(定年後専業者を含む)が1%、兼業が99%の比率。これは、管内にトヨタ自動車及び関連企業が集中し就業先の確保ができるからである。

取組内容

(1)体制づくり

小麦の収穫作業(JAあいち豊田提供) 豊田市は、昭和26年3月に西加茂郡挙母町が挙母市として市制を施行し、昭和31年9月西加茂郡高橋村を編入し、昭和34年1月に市名を豊田市に変更した。昭和39年3月に碧海郡上郷町を編入、昭和42年4月に西加茂郡猿投町を編入、昭和45年4月に東加茂郡松平町を編入、更に平成17年4月に西加茂郡藤岡町・小原村、東加茂郡足助町・下山村・旭町・稲武町を編入し、現在の豊田市となった。
 みよし市は、昭和33年に三好村が町制施行により三好町となり、平成の大合併の動きの中、平成15年に周辺の7町村(西加茂郡三好町・藤岡町・小原村、東加茂郡足助町・下山村・旭町・稲武町)で豊田加茂合併協議会を結成するが、住民投票が単独での市制を希望する結果となったため、合併協議会を離脱し、人口が6万人突破した平成22年1月にみよし町に改称し同時に市制を施行し「みよし市」となった。

(注)「みよし市」としたのは、徳島県にすでに「三好市」があり重複を避けるために平仮名表記となった。

 一方、協議会を構成するJAあいち豊田は、平成14年4月に4JA(JA豊田市、JA三好町、JAよつば、JA下山村)が合併し誕生し、現在に至っている。現在の「協議会」は、新しい豊田市が誕生した平成17年4月に1つの「協議会」となったが、第1ステージ始めの平成16年度は8協議会(8行政に各1つの協議会)であった。
 「協議会」の会長にはJAあいち豊田の営農担当常務理事が、副会長には豊田市産業部調整監及びみよし市の経済建設部長が就任している。
 事務局は、JAあいち豊田営農部、豊田市産業部農政課、みよし市経済建設部農政商工課が業務を分担して担っており、事務局長にはJAあいち豊田の営農部長が就任している。また、協議会は、JA、両市、両市農業委員会、両市土地改良区、生産者代表(両市の農事組合法人の代表)、消費者代表(豊田市消費者グループ連絡会)で構成されている。
 なお、東海農政局消費・安全部地域第三課、県豊田加茂農林事務所農業改良普及課、愛知経済連農産販売課がオブザーバーとして参加している。
 協議会の下には、幹事会が設置され、JAあいち豊田農業振興部長が幹事長に就任し、豊田市、みよし市と連携して水田農業の推進を行っている。

(2)生産面での取組

大豆の収穫風景(JAあいち豊田提供) 米の品種別作付比率(平成21年度)は、ミネアサヒ:31.3%、コシヒカリ:31.1%、大地の風(豊田市独自の品種):27.3%、その他:10.3%。今後は、コシヒカリの作付比率を減らし大地の風に切り替える取組をしており、平成25年度の比率はミネアサヒ:31.9%、大地の風:31.1%、コシヒカリ:28.1%、その他:8.9%を目標にしている。
 生産調整を確実に実行するため、団地化とブロックローテーションを実施している農事組合法人への土地利用集積をすすめ、平成21年度では、小麦の集積率が84.6%、大豆の集積率が75.6%となっており、販売先は経済連に一括している。
 猿投地区を中心に桃や梨の栽培が盛んであり、桃も梨も県内1位の生産を誇り、「愛宕梨」は有名である。

取組結果

(1)成果

 生産調整は、行政とJAとが連携して推進しており、119%の達成率である。これには、平坦地を中心に農地が減少する中で、農事組合による麦の団地化とブロックローテーションへの取組が貢献している。
 担い手については、平成23年1月現在で、100名が登録されており、うち生産法人7法人、集落営農1集落を含む認定農家55人が地域水田農業推進の核となっている。
 なお、水田農業ビジョンにおける平坦地の担い手は、水田経営面積6ha以上の個人または法人で「産業型農業」の展開を意欲的に取り組む認定農業者を基本としている。
 生産調整に係る助成金(産地確立交付金の協議会の設定単価/10a)については、麦の場合、平成21年度では担い手加算30千円+高品質麦加算(品質加算)25千円+水田高度利用(二毛作)10千円=65千円と設定し、平成22年度(水田利活用自給力向上事業の単価/10a及び激変緩和措置)では、基本額35千円+二毛作助成15千円+激変緩和措置16.2千円(担い手3千円+高品質麦出荷加算13.2千円)=66.2千円となっており、前年度の水準を確保している。

(2)今後の課題

  • ア.平坦地では、団地化とブロックローテーションの維持を図り、生産調整の確実な実行と効率的な水田農業を構築する。
  • イ.中山間地では、老齢化が進み農地の貸し手はいるが、作業効率の面から借り手がなかなか見つからない。耕作地を維持するために、集落営農の組織化が必要である。
  • ウ.平成23年度から、戸別所得補償制度の推進体制として、「水田農業推進協議会」から「農業再生協議会」へ円滑に移行し、行政とJAの連携を一層強化することが求められる。

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