新発田市水田農業推進協議会
新発田市地図地域の概要

 新発田市水田農業推進協議会(以下「協議会」という)の管轄する地域は、新発田市の行政区域と同一である。新発田市は越後平野の北部に位置し、面積約533k㎡、人口約10万4千人で構成される下越の中核都市である。
 市北西部には、白砂青松と形容される美しい海岸が広がり、南東の山岳地帯には豊かな自然景観に恵まれた磐梯朝日国立公園、胎内二王子県立自然公園がある。また、かつて東洋一といわれた堤桜を有する加治川の水系によって潤う肥沃な土地が広がり、県内有数の良質米コシヒカリの産地となっており、県北地域最大の食料供給基地として、農業は基幹産業の一つとして重要な位置付けがなされている。
 こうしたことを背景として、産業面でも食品関連産業や酒造会社などが発達、日本酒の酒蔵、菊水酒造(清酒;菊水)、市島酒造(清酒;王紋)、金升酒造(清酒;初花)、ふじの井酒造(清酒;ふじの井)の本社所在地でもある。
 北は胎内市に、東は山形県西置賜郡小国町及び福島県喜多方市(飯豊山の稜線の登山道が福島県喜多方市となっているため)に、西は北蒲原郡聖籠町及び新潟市(北区)に、南は阿賀野市及び東蒲原郡阿賀町に隣接している。
 協議会管内の水稲作付農家戸数は、4,183戸、水田面積9,294ha、1戸当たり平均水田面積2.2haと経営面積は広い、平成21年度の水稲作付面積6,680ha、生産調整面積2,614ha、転作率28.1%である。圃場整備(1区画30a~50a)は取組中であり現在の整備率は51%である。集落数は280である。
 米が基幹作物であり、管内の農産物の生産額のベスト3は、1位が米、2位が畜産(肉用牛、乳用牛、豚、採卵鶏、ブロイラー)、3位が園芸(アスパラガス、いちご、チューリップ、ねぎ他)である。
 農家の専業・兼業比率については、専業が約10%、兼業(自給的農家を含まない)が約90%となっており、兼業者の勤務地は新潟市、新発田市である。

活着期の圃場管理(新発田市提供) 刈取間近の圃場(新発田市提供)
取組内容

(1)体制づくり

 新発田市は、昭和22年3月31日に北蒲原郡新発田町が市制を施行し誕生したが、その後、昭和30年3月に北蒲原郡五十公野村、川東村、菅谷村、松浦村、米倉村、赤谷村を編入し、昭和31年3月に北蒲原郡加治川村の一部を編入し、昭和34年4月に北蒲原郡佐々木村を編入し、平成15年7月に北蒲原郡豊浦町を編入し、更に平成17年5月に北蒲原郡紫雲寺町と加治川村を編入し新市制の「新発田市」となった。この時点で人口も10万人を超えた。
一方、協議会を構成するJA北越後は、平成9年8月に7JA(新発田、佐々木、豊浦、聖籠、加治、金塚、紫雲寺)が合併して誕生し、平成17年に新生の「新発田市」となったことから、JA管内には、2つの地域水田協議会(新発田市、聖籠町)が存在している。
 「協議会」の会長には農業委員会の会長が、副会長にはJA北越後の代表理事組合長が就任している。事務局は、新発田市農林水産課が担っており、事務局長には新発田市農林水産課長が就任している。また、協議会は、市、JA、農業委員会、農業共済組合、土地改良区、生産調整方針作成者(21名)、農業者代表(4名)、計30名で構成されている。
 なお、幹事会を構成するメンバーは、JA(1名)、市(1名)、農業委員会(1名)、共済組合(1名)、土地改良区(1名)、生産調整方針作成者(2名)、合計7名で構成されている。また、幹事会の下にワーキングチームが設置されており、21名の生産調整方針作成者、4名の農業者代表、事務局で構成され、米の生産数量調整に関すること、産地確立交付金に関することを検討している。

(2)生産面での取組

 協議会管内の農業生産は米が主体で、品種別の作付比率はコシヒカリが74%、こしいぶきが12%、その他14%となっている。こしいぶきの作付拡大などで米を取り巻く環境の変化に対応している。更に、消費者重視・市場重視の考え方に立った需要に応じた米づくり、食の安全・安心を追及する「売れる米づくり」のため、有機質肥料の施用による土づくりに力をいれている。また、有機栽培米や減農薬減化学肥料栽培米の環境保全型農業及び消費者ニーズにあった米づくりを推進している。
 生産調整は、大豆、アスパラガス、白ねぎ、山の芋、加工用米、WCS等が主に作付されている。なお、推奨作物のアスパラガスと山の芋については、生産の拡大を図るため、新規作付の場合に限定し、産地確立交付金を財源として、アスパラガス15万円/10a、山の芋20万円/10aが支出される。なお、地域は県内で最も畜産業が盛んであり、農業生産額の4割を占め、水稲に次いでいる。

アスパラガスの圃場(新発田市提供) イチゴ(越後姫)の栽培ハウス(新発田市提供)
取組結果

(1)成果

 生産調整は、行政とJAとの連携した推進は行っているものの、100%の達成には至っていない。平成15年に豊浦町が編入されてからは、未達成となっている。これは、豊浦町は福島潟の隣接地であり、生産者の生産調整への参加意識が低いことによる。
 担い手については、平成21年度実績で、認定農業者;783名、特定の農業生産法人等;117組織(農業生産法人;35組織、農業生産法人以外の法人;8組織、生産組織;74組織)となっている。
 農用地の利用集積については、約60%が担い手に集積されており、平成24年度には70%の集積を目指す。

(2)今後の課題

  • ア.農産物のブランド化と資源循環型農業の構築を目指す。
  • イ.生産調整未達成者(旧豊浦町)に対する達成の推進をする必要がある。
  • ウ.生産の効率化と生産力確保のため、担い手への一層の土地利用集積を図る。
  • エ.人口が逓減傾向の中で、60歳以上の農業従事者の比率が71.8%と高齢化が進んでおり、5年後、10年後の農業生産者の確保が課題である。一方、新規就農者において青年層の就農が確実に増加しており、地域の担い手として期待されている。

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制作・著作 公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構
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