「和風ごはん食」の良さを見直す


「和風ごはん食」の良さ

 「和風ごはん食」の特徴は、ごはんを主食とし、それに伝統的な食品を数多く組み合わせて食べることにあります。このことは、栄養的に次のような利点があります。

1.低脂肪食である
 脂肪をほとんど含んでいないごはんを中心とした食事とするために、脂肪の含有量が少なく脂肪の摂取量の増加に歯止めをかけることができます。また、食材には脂肪を含む大豆・大豆製品、さらに魚介類がありますが、これらに含まれる脂肪には多価不飽和脂肪酸が多く、人間には絶対必要である必須脂肪酸を供給すると同時に、動脈硬化の予防にも役立ちます。特に青魚に多いEPAやDHAには、血液の凝固を予防する作用があり注目されています。

2.食品を組み合わせバランスをとる
 この世の中には完全栄養食品は存在していません。つまり、一つの食品で私たちが必要とする栄養素をすべてカバーすることはできないのです。そのために、人は雑食性という食性を生み出し、いろいろな食品を組み合わせ、全体で栄養素のバランスを保つという方法をとってきました。従って、食品の種類が豊富であるほど栄養のバランスはとれることになります。
その点、ごはんには特別な味が無いために、いろいろな食品を組み合わせた少量、多品目の食べ方となり、結果的に栄養のバランスを無意識にとることができるようになるのです。

3.ビタミン・ミネラル等が多くとれる
 人間には、種々の代謝を円滑にしたり、体調を整えるために、多くの種類のビタミン、ミネラルが必要となります。ビタミンで約20種類、ミネラルで約30種類程度あり、これらのビタミン、ミネラルは1つでも不足したり欠乏すると健康を害し、病気を起こすことになり、長期に及べば死に至ることもあります。実は、伝統的な日本の食品にはこれらが多く含まれているのです。
 魚介類や海藻類を材料とした佃煮には特に多くの種類が含まれています。また、酢のようにビタミン、ミネラルはほとんど含んでいなくても、疲労の原因となる乳酸の蓄積を防ぐ作用を持つ成分を含むものもあります。また、大豆製品には独特の生理作用を持つサポニンという物質も含まれています。

4.食物繊維が多くなる
 ごはん、海苔、納豆、漬物には、糖尿病、高脂血症、大腸ガン、便秘に対して予防効果がある食物繊維が多く含まれています。これらの病気を予防するためには食物繊維を1日に20〜30gとることが勧められています。また、ごはんには、消化に抵抗性を示すでんぷんであるレジスタントスターチが多く含まれていて、これらが食物繊維と同様の働きをしてくれます。

5.植物性たんぱく質源として有効
 ごはん、納豆、豆腐、味噌、醤油は植物性たんぱく質やアミノ酸源として優れています。かつて、植物性たんぱく質は動物性たんぱく質に比べて質が劣ると言われてきましたが、最近では、植物性たんぱく質の肝臓に対する作用、動脈硬化やガンの予防効果がわかり、両方をバランス良くとることの必要性が叫ばれるようになりました。


 「和風ごはん食」には以上のような利点がありますが、これらの食品だけでは、かつて日本人が経験したような低栄養に悩まされます。つまり、動物性たんぱく質が不足し、食塩のとり過ぎが問題になるのです。全体として、適塩に配慮しながら、卵、牛乳・乳製品、肉類、野菜、果物等をおり混ぜて食べることも忘れないで下さい。
 また、最近の日本人の食生活を豊かなものにしたのが外食の習慣化です。ある調査によれば、家で食べるよりファミリーレストランのような所で外食を多くしたほうが栄養のバランスは良かったという成績もあります。
 外食では「和風ごはん食」をオーダーし、おいしく、楽しく、そして栄養バランスのとれた食事がとれるように望むものです。

出典「お米と、そのパートナーたち」より



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