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(ほ)がのびてくると、緑色のもみがたくさんついているのが分かります。イネの花はこのもみが割れるようにして咲(さ)きます。

(ほ)がのび、花が咲(さ)くこの時期はイネの生長で一番大切な時期です。この時期に気温が低かったり、大風が吹いたりすると、実らないもみができるなど、お米のできが悪くなります。気温が低いときは水の量を多くして、水温が18℃以下にならないようにしたり、台風のときなどは室内に移動しましょう。

イネの花はいっせいに咲(さ)くのではなく、穂(ほ)の先のほうから下に向けて順に5日間くらいかけて咲きます。花が咲(さ)いている時間は午前中の2時間ぐらいと短く、咲(さ)き終わるともみは閉じ、二度と開くことはありません



 
花のメシベにオシベの花粉がつくことを受粉(じゅふん)をいいますが、受粉はどの花の花粉がつくかによって、自家受粉(じかじゅふん)と他家受粉(たかじゅふん)とに分けられます。自家受粉(じかじゅふん)というのはメシベにつく花粉が同じ花のオシベの花粉で、イネはこの種の受粉をおこないます。
イネは花の構造(こうぞう)や開花のしかたが自家受粉するのにとてもつごうよくできています。たとえば、イネのオシベは、開花とほとんど同時にオシベにある花粉がつまった部分がさけて中の花粉が飛び散りますから、メシベは同じ花の花粉を受けやすいのです。また、開花時間が2時間くらいと短く、開花後は完全に閉じますから他の花からの花粉がつきにくいのです。